愛知で後悔しない不動産の買い方 : 6

第6章 : 物件の見極め方・建物の品質と将来性

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Sep 17, 2024

第6章: 物件の見極め方: 建物の品質と将来性

物件を選ぶ際、誰もがまず注目するのは価格や立地かもしれませんが、長く安心して住むためには、建物そのものの品質や将来性も重要な要素です。「この家は安全だろうか?」「快適に住み続けられるだろうか?」といった疑問にしっかり答えてくれる物件を見極めることが、後悔しない家選びの鍵です。この章では、物件の「見えない部分」にまで目を向け、建物の構造や築年数、さらには将来的な価値について考えていきましょう。

見えない「骨組み」が住まいの安心を支える

物件を初めて見たとき、まず目に入るのは外観や内装ですが、本当に大事なのは、その家がどんな構造でできているか、つまり「骨組み」の部分です。華やかな外装や新しいキッチン設備に心を奪われがちですが、建物そのものの構造をしっかり確認しておくことが長期的な安心につながります。

建物の構造は、大きく分けて木造、鉄骨造、そして鉄筋コンクリート造(RC造)があります。それぞれに特徴があり、住宅の寿命や快適さにも影響を与えます。たとえば、木造はその自然な温もりが魅力ですが、湿気やシロアリには注意が必要。一方、鉄骨造は強度が高く、3階建て以上の家に適しており、RC造は防音や耐震性に優れているため、都市部のマンションではよく採用されています。

もし物件見学に行った際には、単に外観や間取りだけでなく、建物の骨組みがどうなっているのか、不動産業者にしっかり確認してみてください。実際に長く住むとなると、この「見えない部分」があなたの生活を支える重要な要素になるのです。

築年数から読み解く、家の「時間の積み重ね」

次に注目すべきは「築年数」です。多くの人は、新しい家ほど価値が高いと考えがちですが、築年数が古くても、しっかりとしたメンテナンスが施されている物件は、驚くほど快適に住むことができます。たとえば、1981年に耐震基準が改正され、それ以降に建てられた建物は、より強い地震にも耐えうる構造が採用されています。しかし、1981年以前に建てられた建物でも、耐震補強がしっかりと施されていれば、その安心感は高まります。

築年数は建物の価値に直接影響しますが、それが物件の全てを決めるわけではありません。物件がどれだけ丁寧に手入れされ、住まいとしての機能が維持されているか――これが本当の価値を見極める鍵です。だからこそ、築年数だけでなく、メンテナンスの履歴や補修の有無を確認することが大切です。

また、築年数が進むと配管や電気設備の老朽化にも目を向ける必要があります。特に水回りは、築20年を超えると劣化が進むことが多いため、購入後すぐにリフォームが必要なこともあるかもしれません。こうした点も考慮し、予算に組み込んでおくことが、購入後のトラブルを避けるための準備となります。

リフォームとリノベーションで、未来を描き直す

中古物件において、もう一つの大きな魅力は「リフォーム」や「リノベーション」で自分の理想の空間を作り出せるという点です。すでに完成された新築物件とは異なり、中古物件では、住む人のライフスタイルに合わせて家を再構築することが可能です。たとえば、古い間取りをオープンな空間に作り直したり、最新のキッチン設備やバスルームを導入することで、自分だけの個性的な住まいが誕生します。

リノベーションによって、古い家がまるで新築のように生まれ変わることも多々あります。特に、家の骨組みがしっかりしていれば、内装を自由にアレンジできるため、新築にはない創造的な楽しみ方が広がります。リフォームやリノベーションには時間と費用がかかりますが、家族全員でどのような家に住みたいかを話し合いながら進めることで、住まいに対する愛着がより深まることでしょう。

また、最近では「リノベーション済み物件」も人気です。これはすでにプロの手によってリノベーションが施された中古物件で、購入後すぐに新しい生活を始めることができます。時間や手間をかけたくないけれど、中古物件の魅力を味わいたい人には、このリノベーション済み物件が絶好の選択肢となります。

将来の安心感を見極める「資産価値」と「住みやすさ」

最後に、物件を選ぶ際に見逃せないのが、その物件の「将来性」です。今は快適でも、将来にわたって安心して住み続けられるか、あるいは資産価値を保てるかという視点は、長く住む家を選ぶ上で非常に重要です。

特に、物件の立地は資産価値に大きく影響します。周辺のインフラ整備や再開発計画など、将来そのエリアがどう変わっていくのかを見極めることが大切です。例えば、数年後に新しい駅ができたり、ショッピングモールが建設される予定があるエリアでは、物件の価値が上がることが予想されます。

また、家族構成やライフステージが変わることも考慮しておきたいポイントです。今は夫婦二人でも、将来子供が増えることを見据えて広めの間取りを選ぶ、あるいは子供が成長して巣立つことを考えてコンパクトな住まいにするなど、将来のライフスタイルを考慮することが、長期的な満足感につながります。

さらには、年を重ねたときのことも視野に入れてみましょう。バリアフリー対応の物件や、病院や介護施設が近くにあるエリアは、老後を安心して過ごせるための大きなプラス要素です。未来の自分にとって、どんな住まいが快適なのかを想像しながら、物件を選ぶことで、ずっと安心して住める場所を見つけることができるでしょう。

まとめ: 今と未来を見据えた賢い物件選び

物件選びは、目に見える部分だけでなく、見えない「構造」や「将来性」に目を向けることで、本当に安心して住める住まいを見つけることができます。家の骨組みや築年数、リフォームの可能性、さらには将来的な資産価値まで考慮して、賢い選択をすることが大切です。

今の快適さだけでなく、未来を見据えた家選びが、あなたにとって最高の住まいを手に入れるための鍵となります。この先も安心して暮らせる場所を見つけ、新しい生活を楽しむための第一歩を踏み出してみてください。

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